今年の花は早い。霧ケ峰に夏の花に季節到来の情報をきき、居ても立ってもいられず夜中に出かけたのは良かったのだが、連夜の徹夜で体が持つはずもなく、甲府の手前で沈没。仮眠のつもりが寝心地の良さに、ついつい熟睡し起きてみれば、もう6時過ぎ。
ひよええええ
あわわわわ
あわてて7-11で朝食のパンを買い、甲府南I.C.へ。甲府以南は曇っていたものの、これより北は青空が随分拡がっている。稜線が全部見えるとは言えないまでも南アルプスがその姿を見せてくれている。
中央高速を北上。右の茅が岳もどんどんその姿を現してくる。八ケ岳も編笠から権現にかけて見えてきている。期待できる天候だ、とにもかくにも寝過ごしたのが痛い。
結局車山に着いたのは8時頃で、これじゃあ朝家を出てくるのと変わらない。なんとか駐車場にスペースがあって一安心。ビーナスライン沿いから見たニッコウキスゲはやっぱり昨日までの情報にあるように少ない。去年と同じか、もっと少ないかという感じだ。一面の青空ではないものの、草原には日が差している。車山の斜面に雲の影が流れていく。
大型カメラは持たず、35mmカメラ一台だけを持っていくことにした。もちろん中焦点(90mm)マクロは必携。ワーキングディスタンスがとれるように、300mm、400mmも持った。
さて、コロボックルヒュッテのあたりから沢渡への斜面を見下ろしてみる。
いやあ、色とりどり。
キスゲは確かに少ないけれど、この花の種類の多さはどうだろう。夏の早い花と遅い花が同時に咲いているような感じだ。
車山のほうは黄色もすくないようなのでパス。巻き道を、蝶々深山へ向けて歩きだした。
このあたりでまず目につくのがイブキトラノオ。今が盛りと咲き誇っている。数も多いが、背が高い花なのでとにかく目立っていた。逆に背は低いが、その艶やかな色で己の存在を誇示しているのが ハクサンフウロ。アサマフウロとかタチフウロとかもあったのかもしれないが、見分け方を習得をサボっているのでよくわからない。ウツボグサが歩道脇に並んで咲いている。地味な黄色い花はクサレダマ。ホタルブクロもまだ残っている。
シシウド、カラマツソウ、ヤマオダマキ、ツリガネニンジン、タムラソウ、カワラナデシコ、ショウマ(トリアシショウマだったけな
---いつも図鑑を持ってこないので、曖昧なままである
やがて、車山から下りてくる道と合流する。
このあたり、群れになって咲いている赤い花が目立つ。シモツケソウだ。その鮮やかさときたらどうだ。おそらく今日の霧ケ峰のなかでは一番であっただろう。なかには色の薄いものもあった。これをウスイロシモツケソウと呼ぶ人もいるようだ。確かに同じ花と言えないほど色に違いがある。
沢渡への道を分け、蝶々深山へ登りだす。ここが、私が最も好きな、「ニッコウキスゲ咲く霧ケ峰高原」撮影ポイントである。蝶々深山の左下がりの斜面にはニッコウキスゲがびっしり咲き、その向こうにはコロボックルヒュッテが姿形良く位置する。そして、霧ケ峰の青い空をこれでもかというほど広く取り込むのだ。タイトルの下の写真がそれである。今日はキスゲも青空も今一歩だったけれど、やはりここではシャッターを押さずにはいられなかった。
蝶々深山から物見石そして鎌ヶ池へ。ヤナギランの花が初々しいい。ノハナショウブも咲いている。
八島湿原一周はパスした。この花の攻勢にちょっと時間を食い過ぎたのだった。
(寝坊もあったし)
鎌ヶ池から沢渡までは林道を歩く。車道だから車も通るし、八島湿原一周コースの一部でもあるから 人も多い。ちょっと嫌になるがしかたがない。
よく見るともうワレモコウが出ている。
しかし、この林道沿い、沢渡の近くにもっとも目立って群生していたのはヒメジョオンである。 ヒメジョオンは自然破壊の指標植物といわれている。すなわち人為的な影響で進入、繁殖する帰化植物が草原一帯に大繁殖し蔓延してしまったというわけなのだ。霧ケ峰周辺の中では、このあたりが一番多いのではないだろうか。
ほかの草花は抜いては困るが、このヒメジョオンは全部引っこ抜いて煮ても焼いても構わない(と勝手にそう思っている)。そういう活動も昔行われていたそうだがいまはどうなのか、しかし、ここまで拡がってしまうと・・・一面のヒメジョオンのお花畑を前に少し考えてしまう。
さて、沢渡からは車山の肩まで登りである。
ここでハッと目を引いたのが、鮮やかな山吹色の大輪の花、キンバイソウだ。これはまさに「金杯」見事な咲きっぷりであった。
肩に登り着く少し手前ではクルマユリも見た。まだ花が開いていなかったがキボウシも開花の準備を整えていた。
車に戻ったのが丁度お昼頃、駐車場も路肩も車で一杯だった。
路肩に車を止め、そのまま斜面によじ登って写真をとるカメラ親父。そして観光客・・・ いただけない光景だが、もうどうしようもないという感じだった。完全にOVER USEである。もちろん今日訪れた車を全部収容できる駐車場なんか作ってしまったらそれこそ・・・
「少なくとも週末は絶対来ないようにしよう」という決断をしなくてはならないかもしれない。
実はわたしには、出かけない決断をしている山域がすでに一つある。それは「尾瀬」だ。